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VBAプログラミングの前に
これまでに作成したテーブル/クエリ/フォームとレポートなどの個々の機能を制御する仕掛けを作成し、データベースアプリケーション「住所録アプリ」を完成させます。その前に、まずはデータベースアプリケーションやVBAについて簡単に紹介します。
データベース アプリケーション
 データベース アプリケーションとは、データベースを用いたアプリケーション(ソフトウェア)のことです。テーブルやクエリなどの「データベース機能」とフォームやレポートなどの「ユーザーインターフェース機能」を組み合わせて作成します。

 Accessでデータベース アプリケーションを作成するには、データベースとユーザーインターフェースを制御する何らかの仕掛け必要です。制御するとは、「フォーム上のボタンをクリックしたら、「レポートをプリンターに印刷する」「入力したデータに間違いがないかどうか確認する」「データをテーブルに保存する」といった、ユーザーの要求に応じてAccessを操作する部分です。こういった仕掛けは、VBAやマクロを使って作成します。

図 1データベース アプリケーションとは

VBA(Visual Basic for Applications)
 VBAは、AccessやExcelなどOffice製品(Officeアプリケーション)に備わっているプログラミング言語です。定型の作業や処理の自動化、データの管理、ユーザーインターフェースの制御など、私たち人間の代わりに面倒な作業や複雑な作業を手助けしてくれる強い味方です。

 本コーナーで作成する住所録アプリは、フォームやレポートを動かす仕組みをVBAで作成します。

図 2VBAのプログラムとプログラミング

Visual Basic Editor
 Visual Basic Editor(VBE)は、Accessに標準装備されているプログラム開発環境です。VBEはとてもすぐれたツールで、プログラムの作成/編集はもちろん、プログラムの動作確認(デバッグ)を行うための機能が一通りそろっています。

 本コーナーでは、Visual Basic Editorを使って住所録アプリのフォームやレポートを動かすVBAのプログラムを作成します。

図 3Visual Basic Editorの画面構成
Visual Basic Editorの画面構成
VBAのプログラムを作成する場所
 VBAを使ってデータベース アプリケーションを作るには、フォーム/レポートを操作するプログラムやデータベースの読み書きを行うプログラムなど、いろいろなプログラムが必要です。Accessのデータベースでプログラムを作成できる場所を大きく分けると「フォーム」「レポート」「標準モジュール」の3種類があり、プログラムの目的や用途に応じて適切な場所へ作成します

図 4プログラム作成場所の代表例


フォーム/レポートに作成するプログラム
 「ボタンをクリックした」「フォーム(レポート)を開いた」など、アプリケーションの利用者が行った操作をきっかけに実行される「イベントプロシージャ」というプログラムを中心に作成します。

 フォームには、そのほかにもいろいろなプログラムを作成できますが、プログラムは基本的にフォーム内だけで使用する固有のものを作成し、アプリケーション全体で使うプログラムは標準モジュールに作成します。

標準モジュールに作成するプログラム
 主にアプリケーション全体で使用するプログラムを作成します。使い方の明確な決まりはなく、プログラム作成者が自由に使用できます。標準モジュールに作成したプログラムは、ほかの場所に作成したプログラムから呼び出して使用できるのも特徴です。
次のステップに進もう
次回からは、いよいよAccess VBAによるプログラミングを行います。登録画面を作ろうへ進み、フォーム「登録」とフォーム「メニュー」のプログラム作成を行ってください。


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